脳動脈瘤、安全に治療…新型ステントを開発
くも膜下出血の原因になる「脳動脈瘤(りゅう)」の
新しい治療法を、国立循環器病研究センター
(大阪府吹田市)の中山泰秀研究所室長らが開発した。
脳の動脈にできる小さなコブの内側に、特殊な筒を
挿入してコブへの血液の流入を遮断、破裂を防ぐ。
既存の治療法と比べて安全性が高いなど利点が多く、
3年後、臨床試験(治験)を目指す。
同センターでは、心筋梗塞などの治療で、詰まった
血管を内側から広げるステント(金属製の筒)治療に
実績がある。
今回、中山室長らは複雑に曲がりくねった脳の
動脈内でも固定できる、伸縮性の高いポリウレタン製
フィルムで覆われたステントを開発した。
サイズは直径3〜6ミリ、長さ2〜3センチで、患部に
応じて12種類ある。
直径1ミリの棒状にし、脚の血管からコブのある
血管まで送り込んでステントを拡張。
フィルムで、コブへの血液流入を止める。
人工的に脳動脈瘤にしたウサギの実験では
約50匹すべてで、コブが完全にしぼんで消えた。
読売新聞 1月27日(金)14時34分配信
2012年1月28日
<スギ・ヒノキ花粉>飛散量は例年より少なめ 環境省第2報
環境省は27日、今春のスギ・ヒノキ花粉の
飛散開始時期と飛散ピークの予測(第2報)を
発表した。
1、2月が全国的に低温傾向となるとの見通しを
受け、飛散開始は例年より遅く、総飛散量も例年並みか
やや少なくなると予想している。
飛散開始時期は関東、甲信、北陸地方以西では
2月中〜下旬、東北地方南部では2月下旬から
3月上旬、東北地方北部は3月中旬。
飛散量のピークは
・九州地方が2月下旬
・中国から関東地方南部が3月上旬
・関東地方北部が3月中旬
・東北地方が3月下旬になる見通し。
昨年はスギとヒノキのピークが連続したため
長期化したが、今年はピーク時期の到来は早く、
その期間は短いと予想している。
環境省は「飛散量が少なめでも、予防策は必要。
早めの対策を」と呼びかけている。
毎日新聞 1月28日(土)0時18分配信
インフルエンザ患者、前週の3倍に
国立感染症研究所によると、インフルエンザで
医療機関を受診した人は、22日までの1週間で
前週の3倍となった。
全国約5000の医療機関での定点観測によると、
インフルエンザで受診した人は、22日までの1週間で
一医療機関あたり22.73人と、前週の約3倍だった。
年齢別では5〜9歳が約28%と最も多くなっており、
60歳以上の人も前年同期比で約2倍になっている。
また、地域別では福井、高知、三重、岐阜、愛知の
各県で特に多くなっているという。
例年、これから来月上旬にかけてが患者数の
ピークで、患者は他の地域でもこれから増えると
みられ、警戒が必要。
日本テレビ系(NNN) 1月27日(金)16時4分配信
喫煙、4割減を目標 厚労省案、がん対策の柱に
国や地方自治体のがん対策の今後5年間の
基本となる厚生労働省の次期計画案に、
喫煙率削減の数値目標が初めて明記される。
喫煙者を4割近く減らす目標になる見通しだ。
厚労省は、現計画に盛り込めなかった
喫煙率削減をがん対策の柱の一つにしたい考え。
拠点病院の見直しなどとともに2月1日、
専門家や患者で構成する協議会に示す。
がん対策推進基本計画の案で、がん対策基本法に
基づいて厚労相が作る。
次期計画案では、習慣的に喫煙している成人のうち、
「やめたい」と思っている全員が禁煙した状態の
喫煙率を目標値とする。
具体的な数値は近く公表される国民健康・栄養調査
2010年版を基に計算する。
09年に約35%だったやめたい人の割合は、
10年はたばこの大幅値上げの影響で4割近くに
達する見通し。
計画は閣議決定され、国や自治体は目標達成の
施策が義務づけられる。
国は、たばこの健康被害を防ぐための国際条約に従い、
全面禁煙か喫煙室以外を禁煙とする事業所の割合を
現在の64%から100%にすることを目指す。
たばこのさらなる値上げや公の場や職場での
禁煙の法制化、たばこの広告規制や禁煙補助剤の
保険適用の拡大なども検討される可能性がある。
朝日新聞デジタルニュース
2012年1月23日
九州から北陸、2月中下旬に=花粉飛散、量は少なく―気象協会
日本気象協会は18日、今年春のスギや
ヒノキなどの花粉の最新予測を発表した。
九州から関東、北陸の飛散時期は例年より
遅い傾向がみられ、2月中旬から下旬の見込みという。
東北は例年とほぼ同じ同月下旬に飛び始めるという。
飛散時期が遅くなるのは、1月下旬から2月にかけ
冬型の気圧配置の日が続き、九州から北陸では
気温が低くなるためという。
花粉の飛散量は、夏の降水量の少なさなどから、
中国、北陸、東北では例年よりやや多くなる。
bただ全国的には、大量に飛散した昨年春に
比べると3〜7割程度に収まるという。
時事通信 1月18日(水)17時29分配信
2012年1月19日
サラリーマンや経営者に増加 ストレスが原因の「抜毛症」
抜毛症という病気をご存じだろうか。
「抜毛症とは頭髪や眉毛などを自分で引き抜いたり、
根元付近で切断することで起こる脱毛のこと。
無意識にやっていることもあり、円形脱毛症と
思い込んでいるケースが多い」(廣仁会札幌駅前
ヒフ科クリニック・嵯峨賢次院長)
その原因は?
「欲求不満やストレスで精神的衝動を抑えられない
ために起きます。
本来は幼稚園児や小学生に多く見られる症状ですが、
最近はサラリーマンや経営者にも増えています」
(北京中医鍼灸院・康少洪院長)
円形脱毛症と抜毛症の見分け方はあるのか。
「円形脱毛症は、頭皮を拡大してみると毛穴が
見えなくなりツルッとしている。それに対し抜毛症は
毛穴や毛髪の根元付近が残ってザラザラしており、
利き腕側の前頭部や側頭部などにあらわれる事が
多いのが特徴」(野村皮膚科医院・野村有子院長)
どうすればよくなるのか。
「医師が、自分で毛を抜いていることを指摘する
だけで治ることもあります。
難しい場合は、心理カウンセリングや
精神神経科での治療をすすめます」(前出・嵯峨院長)
「当院では電気針などを使って神経伝達物質に
刺激を与え、精神的衝動を抑える治療を
行なっています。二十〜三十回の治療で八割ほどの
患者が完治します」(前出・康院長)
自分でできる事はないのだろうか。
「毛を抜いてはいけないと考えすぎると、それがかえってストレスとなり悪化してしまう。ストレスを感じそうな場面ではハンカチや筆記用具を利き腕で握り、物理的に毛を抜けないようにするといいでしょう」(前出・野村院長)
矢幡心理教育研究所・矢幡洋代表のアドバイス。
「抜毛は何らかのパターンの中で行なわれます。
たとえば、手鏡を持つと抜毛するとか、仕事を
家に持ち帰ると抜毛するなど。
パターンを自分で見つけ、それを崩すこと。
前述の例なら、手鏡を使わないとか、残業は
会社でするなど。
パターンが見つからない場合は、今まで滅多に
やらなかったことに挑戦する。
例えば、部屋の模様替えや、ジョギングを始めるなどです」
髪は“長い友だち”。自分で抜くなんてもったいない。 (岡崎博之)
(週刊文春2012年1月19日新春特別号
「THIS WEEK 健康」より)
2012年1月11日
女性は腹囲80センチ以上も肥満症に…学会検討
日本肥満学会は、体格指数(BMI)25未満で、
腹囲80センチ以上の女性についても肥満症の
対象とする検討を始めた。
これまでBMI25未満の人は、肥満症の対象外だった。
特定健診のメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)
の腹囲基準(男性85センチ、女性90センチ以上)は、
肥満症の診断基準を基本にしているため、
厚生労働省が進める特定健診の腹囲基準見直しに
影響を与えそうだ。
現在の基準で肥満症と診断されるのは、BMIが
25以上で、かつ「脂質異常や高血圧などの
健康障害が見られる」「腹囲が男性85センチ、
女性90センチ以上」のどちらかに当てはまった場合。
しかし、BMI25未満でも内臓周辺に脂肪がたまると、
動脈硬化などが増加する傾向が指摘されている。
読売新聞 1月7日(土)14時40分配信
2012年1月 9日
喫煙で医療費1733億円増加…脳・心臓疾患で
脳梗塞や心筋梗塞などの医療費が、喫煙によって
1733億円増加しているという推計を、厚生労働省
研究班(主任研究者=辻一郎東北大教授)がまとめた。
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)による
増加分の1・5倍に上り、研究班は禁煙指導の強化を
訴えている。
研究班は、国立循環器病研究センター
(大阪府吹田市)が1989〜2007年に行った
吹田市民4285人(40〜74歳)の健康調査の
結果を分析。
様々な病気の発症率と、喫煙の有無との関連を調べた。
その結果、脳梗塞や脳出血などの「脳血管障害」は、
喫煙によって男性は25%、女性は5%増加。
また、心筋梗塞や狭心症などの「虚血性心疾患」は、
同じく男性は12%、女性は19%増えていた。
この増加率から、全国の同じ年齢層の脳血管障害と
虚血性心疾患の医療費総額1兆781億円(08年度)の
うち、1733億円は喫煙によって余計にかかった分と
算出された。
読売新聞 1月5日(木)14時35分配信
2012年1月 6日
隠れメタボ 全国で360万人
血圧や血糖値が高いのに胴回りが細いため、
心臓病などの危険性が高いとされるメタボリック
シンドロームと診断されない、いわゆる「隠れメタボ」
の人が全国で360万人以上いるとみられることが
厚生労働省の研究班の調査で分かりました。
調査を行ったのは、愛知県にある国立長寿医療
研究センターの下方浩史部長を中心とする
厚生労働省の研究班です。
日本では、胴回りが男性で85センチ、女性で
90センチを超えていることに加え、高血圧や
高血糖などの症状が2項目以上あることが
メタボリックシンドロームの条件となっています。
研究班で40歳以上の男女2400人を無作為に
選び調査したところ、胴回りが基準より細く、
肥満ではないのに血圧や血糖値など2つ以上の
項目で基準を超えている人がおよそ5%いた
ということです。
研究班ではこうした「隠れメタボ」の人が、
単純計算すると日本全体で360万人以上に
なるとみられるとしています。
また、70代の女性が同じ年代の男性の
およそ2倍と特に多いことも分かりました。
下方部長は「肥満でなければメタボリック
シンドロームではないというイメージがあるが、
血圧や血糖値が高い人は肥満でなくても
予防や治療を心がけるべきだ」と話しています。
1月2日 4時14分 NHK記事より
2012年1月 3日
<タミフル副作用>25万人に1人、重篤化招く恐れ
インフルエンザ治療薬のタミフルが、患者25万人に
1人程度の割合で、服用後12時間以内に重い
呼吸困難など容体の重篤化を引き起こしている
可能性があるとの分析結果を、NPO法人・医薬
ビジランスセンター(大阪市天王寺区)理事長の
浜六郎医師らがまとめ、オランダの医学専門誌
「薬のリスクと安全の国際誌」に発表した。
浜医師らは厚生労働省の公表データに基づき、
09年発生の新型インフルエンザで死亡した患者の
うち、医師にかかった時点では重篤でなかった
161人について分析した。
タミフルを投与された患者は119人で、うち38人が
12時間以内に重篤な状態に陥るか死亡した。
別のインフルエンザ治療薬のリレンザを投与された
患者は15人で、12時間以内に重篤化や死亡した人は
いなかった。
浜医師らは一方、製薬各社が同省に報告した
データなどから、同時期のタミフル使用患者を
約1000万人、リレンザ使用患者を約700万人と推定。
年齢などを考慮して統計的に分析すると、タミフル
使用者はリレンザ使用者より死亡率が約1.9倍高く、
特に使用後12時間以内に重篤化か死亡する率は
約5.9倍になるとの結果が出たという。
厚労省医薬食品局安全対策課は「論文を検討中で
慎重に確認したい」と説明。
タミフル輸入販売元の中外製薬は「社内で統計学や
疫学の専門家が精査している途中だ」と話している。
毎日新聞 2011年12月30日(金)10時7分配信
「この苦渋の日々が未来を光らせるための土台」 福島智
(3歳で右目を、9歳で左目を、14歳で右耳が
ほとんど聞こえなくなり)
高校二年の終わり頃に、残された左の耳が
とうとう聞こえなくなってしまったんです。
これは神戸の実家に帰っている三か月の間に
急速に進んでいったんですが、
一番心の傷になっているのは、
完全に聞こえなくなってしまった時ではなく、
そうなりかけの時期だと思いますね。
いまでもよく夢に見るのは、
相手の声はちょっと聞こえているんだけど、
何を言ってるんだか分からないという状況……、
ある種の恐怖ですね。
その夢を見るたびに、あぁ、私の内部では
三十年間これが傷になっているんだなぁと
いうふうに感じます。
【記者:その恐怖感は何に対してのものですか】
人とのコミュニケーションが難しくなるというのが一番で、
あとは、将来どうなるかが分からないということです。
特に病気が進行して、どんどん落ちていく過程は
凄くしんどい。
コミュニケーションが徐々に難しくなり、
周囲の世界が遠のいていくような感じ、
自分がこの世界から消えていってしまうような
感覚ですね。
私はその状態になる少し前に、
芥川龍之介の『歯車』という短編小説を
読んでいたんです。
これは芥川が自殺する直前に書かれた作品ですが、
作中人物が激しい自殺の衝動に駆られる描写があり、
もう読むだけで気が滅入るような話なんですね。
ところが私はそれを読んだ時、逆にね、
“自分は死ぬまい”と思ったんです。
彼は死を選んだようだけれど、私は自分から
死ぬことはしないと。
その頃は暗い、絶望的な小説が
やたらと読みたくて成功物語めいたものは
あまり受け付けなかったんですよね。
苦しい状況の中で人間はどう生きるかを
考える話のほうが心に響いたんでしょう。
毒をもって毒を制すとでも言いますか。
その頃、私は友人へ送った手紙の最後に
こんなことを書いているんです。
「この苦渋の日々が俺の人生の中で
何か意義がある時間であり、
俺の未来を光らせるための土台として、
神があえて与えたもうたものであることを信じよう。
信仰なき今の俺にとってできることは、ただそれだけだ。
俺にもし使命というものが、
生きるうえでの使命というものがあるとすれば、
それは果たさねばならない。
そしてそれをなすことが必要ならば、
この苦しみのときをくぐらねばならぬだろう」
要するにこの苦悩には意味があると考えることにしようと、
自分自身に言い聞かせてるんですよね。
別に悟りを開いたとか大袈裟なものではないですが、
でも、相当いろんなことを考えざるを得ない。
最初は右の目が悪くなって左の目が、
次に右の耳、左の耳と順番に奪われていった
わけですから。
その時、私の中には、なんで自分だけが、
という気持ちもあったけれど、
それと同時になんだか不思議だなぁ、と思ったんです。
私は自分の力で生きているわけではない。
多くの人々によって支えられて生きているけれど、
周りの人々もまた、自分自身の力で出現したわけではない。
人間の理解の及ばない何ものかが
生命の種をもたらし我われがここに生きているとすれば、
この苦悩、私の目が見えなくなり、
耳が聞こえなくなるという特殊な状況に
置かれたことには何かしらの意味があると思いたい──。
そう考えれば気持ちが落ち着いたんです。
「この苦渋の日々が未来を光らせるための土台」
福島智(東京大学先端科学技術研究センター教授)
『致知』2012年1月号 特集「生涯修業」より
http://www.chichi.co.jp/monthly/201201_pickup.html#pick6
ノロなど感染性胃腸炎が急増−感染研
ノロウイルス感染などが原因で嘔吐や
下痢などの症状を呈する「感染性胃腸炎」が、
12月に入り急増している。
国立感染症研究所感染症情報センターによると、
12-18日の週の小児科定点医療機関(全国
約3000か所)当たりの患者報告数は11.66(速報値)で、
前週(8.97)から2.69ポイント増加。
11月21-27日の週(5.10)から3週間で倍増しており、
感染研では注意を呼び掛けている。
【感染性胃腸炎の定点当たり報告数の推移詳細】
定点当たり報告数を都道府県別に見ると、
東京の20.13が最多で、以下は山形(18.97)、
神奈川(18.11)、埼玉(16.55)、宮崎(16.11)などと
続いており、首都圏などで多かった。
感染性胃腸炎は、ほとんどがノロウイルスや
ロタウイルスなどのウイルス感染が原因とされている。
ノロウイルスの感染経路は、▽食中毒などの経口感染
▽患者との接触感染▽患者の嘔吐物や便を介した
飛沫感染―で、予防には手洗いの励行、嘔吐物や
便の適切な処理が重要となる。
感染性胃腸炎の定点当たり報告数は、
例年は11月に入ると急増し、12月中にピークを迎える。
ピーク時には20前後にまで増える年もある。
医療介護CBニュース 12月27日(火)14時35分配信
神経難病の仕組み一部解明=ALS治療薬開発に期待
筋肉が痩せて力が入らなくなる神経難病
「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」の治療法開発に
取り組んでいる慶応大や九州大などの
研究グループは27日、体内の特殊なアミノ酸
「D―セリン」が脊髄に蓄積し、筋肉の萎縮を
引き起こすことを発見したと公表した。
研究結果は米科学アカデミー紀要に掲載された。
慶大医学部の笹部潤平助教は「ALSの治療薬
開発への応用が期待できる」と話している。
同助教によると、マウスを使った実験で、
脊髄にはD―セリン分解酵素が豊富にあり、
D―セリンの量を低く保つ働きをしていることが判明。
分解酵素の働きをなくしたマウスの実験では、
脊髄にD―セリンが蓄積され、運動神経への
ダメージと筋肉の萎縮を引き起こす結果が示されたという。
時事通信 12月27日(火)5時4分配信
甲状腺の機能障害… 子どもの発達に影響
東京電力福島第一原発事故の後、にわかに
関心が高まった甲状腺。
甲状腺には、どんな働きがあり、異常があると
健康にどう影響するのだろうか。
甲状腺は、首の喉仏と鎖骨の間にあり、
チョウが羽を広げたような形をしている。
海藻などから摂取したヨウ素を使って
甲状腺ホルモンを作る。
甲状腺ホルモンは、細胞の新陳代謝を
活発にする働きがある。
生きていくのに欠かせないホルモンで、
脳の下垂体から出る甲状腺刺激ホルモンにより、
血液中に分泌される濃度が調節されている。
甲状腺ホルモンが過剰だと、動悸、脈が速い、
汗をたくさんかく、手が震える、不眠、疲れやすい、
意欲が出過ぎてイライラするなどの症状が出る。
高齢者は不整脈が表れることもある。
免疫の異常で甲状腺を異常に刺激する物質(抗体)が
作られてしまうバセドー病などが代表的だ。
逆に、不足した状態が「甲状腺機能低下症」で、
活力が失われ、無気力、脈が遅い、寒がり、便秘、
むくみ、脱毛などが表れる。
妊娠中だと流産や死産の率が高まり、胎児や
小児では成長や発達の障害の原因になる。
成人で多いのは橋本病。
これも免疫の異常の一つで甲状腺を攻撃する
抗体が作られ、甲状腺に慢性の炎症が起きる。
宮下クリニック(群馬県高崎市)院長の宮下和也さんは
11月、今回の原発事故後、甲状腺疾患で通院している
患者に甲状腺機能の低下傾向があると、
日本甲状腺学会で発表した。
治療で甲状腺機能が正常に維持され、事故以外に
変動に関する要因がない1175人の事故前と
事故後3か月以内の甲状腺ホルモン(フリーT4)と
甲状腺刺激ホルモンの変化を調べたところ、
約80%で甲状腺機能の低下傾向が見られた。
1175人のフリーT4の平均値は1・37から
0・92へと正常下限まで低下。
低下を補うために分泌される甲状腺刺激ホルモンの
平均値は1・5から5・2と、正常上限の4を上回った。
一定量以上の放射性ヨウ素を取り込むと、
甲状腺機能は低下するが、宮下さんは「被曝量が
わかっていないので、放射性ヨウ素の影響かどうかは
不明。
また、機能の低下が、甲状腺がんの発症に
結びつくものではない」と話す。
体の成長や脳の発達に必須のホルモンだけに、
妊婦や子どもへの影響が気になるところだが、
赤須医院(東京都港区)院長の赤須文人さんは
「お子さんなら身長の伸びと甲状腺の腫れを
チェックして」と話す。
子どもの甲状腺は胸開きの少ないブラウスの
第一ボタン辺りにあり、上を向かせて腫れを見る。
腫れがあるか、身長の伸びが急に鈍るようなら、
医師に相談する。
ホルモンは血液検査で測定でき、機能低下が
見つかれば甲状腺ホルモンを補うことで治療できる。
宮下さんは、「昆布の食べ過ぎなどで機能が
低下する人もいる。
1日に必要なヨウ素は0・1ミリ・グラムで、昆布の
乾燥重量なら0・1グラムくらい。
日本人なら大抵の人は十分な量を取っており、
海藻類の極端な食べ過ぎやヨウ素のうがい薬の
使い過ぎなどには注意してほしい」と話している。
読売新聞(ヨミドクター) 12月24日(土)10時45分配信
タミフル使用中止、NPOが厚労相に要望
インフルエンザ治療薬「タミフル」は、処方直後に
患者の容体が急変し死亡する危険性が高いとして、
薬害を調査研究するNPO法人「医薬ビジランス
センター」(代表・浜六郎医師)が21日、タミフルの
使用中止などを求める要望書を
小宮山厚生労働相に提出した。
要望書は、厚労省のデータに基づき、
浜代表らが2009〜10年に流行した
新型インフルエンザで死亡した全患者198人の
病状の変化を独自に分析した結果を紹介。
タミフル処方後に119人が死亡し、このうち
38人は処方後12時間以内に容体が急変
していたが、別の治療薬「リレンザ」では、
投薬後に容体が急変した例はなかったと指摘し、
厚労省にタミフルの副作用の評価を見直すよう
求めた。
読売新聞 12月22日(木)13時11分配信